卒業生たちの座談会

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IKEN × 国家資格理学療法士編福岡医健・スポーツ専門学校

多彩な分野や環境で、
なりたい理学療法士を目指す。

MEDICAL

それぞれの道で活躍する卒業生 
国家試験までの学生生活を今振り返る

卒業生たちの座談会

念願のスポーツ業界へ。
島で唯一の回復期病棟へ。
目指した夢が実習で確信に変わった、
それぞれの理学療法士のかたち。

福岡医健・スポーツ専門学校を卒業し、理学療法士として活躍するお二人と、福岡医健理学療法科の先生お二方にお集まりいただいています。卒業生のお二人は今現在どのような仕事をされているのでしょう?

田中

私は卒業後、医療法人社団飛翔会 寛田クリニックに就職し、現在3年目になります。スポーツ選手からお子様、お年寄りまで、幅広い世代の方々へアプローチを行っています。また、同クリニックに勤務しつつ、外勤活動として高等学校サッカー部のトレーナー、メキシコ代表女子ソフトボールチームのメディカルサポート、プロバスケットボールチームのトレーナーなどにも携わらせていただいています。

島袋

私は2019年より、沖縄県の石垣島で理学療法士として働いています。私が勤務する医療法人上善会 かりゆし病院は、島で唯一の回復期病棟がある病院です。術後や急性期での治療を終えて安定してきた患者様が、リハビリを目的に入院してこられます。回復期では、退院を見据え、患者様やご家族への介助方法の指導や家屋調査なども行い、退院後の生活支援をサポートすることも私たちの大切な仕事になります。

今のクリニックや病院は、どういった理由で就職を決めたのでしょうか?

卒業生たちの座談会

田中

実習で現在の職場に行けたことが、「ここで働きたい!」と思う決め手となりました。このクリニックなら“スポーツの分野で活躍する理学療法士という目標へ向けて必ず成長できる”と感じたからです。たとえば、私の働くクリニックでは、“選手に指導できる体づくり”をするために、選手と共にトレーニングをします。これにより、まずは自分で動作を覚えることで、身体の動きやエクササイズの必要性を身をもって学ぶことができました。また、40名もの利用者様・患者様を担当させていただけたことや、スタッフ一人ひとりが自分の考えをもち、高い志をもって業務に取り組んでいたことも大きな魅力でした。自分の夢につながる病院を選ぶことを軸にしていた私にとって現在の職場は、まさに理想的な環境でしたね。

島袋

私はもともと離島で生活したいという想いがあり、島での就職を考えていました。長崎県の離島での実習で、指導者の先生から「都会とは違い、限られた環境のなかでどのようなリハビリができるかを考えることも、離島での理学療法士のやりがいの一つ」だと教わったことが、就職先を決める大きなポイントになりました。また、現在の職場が島で唯一の回復期病棟なので、さまざまな疾患を担当できます。島特有の仕事のやりがいと、働きながら学び続けられる環境に魅力を感じて、現在の病院に就職することを決意しました。

赤池先生

就職にあたって学生たちに伝えているのは、まずは「自分が好きな分野を突き詰めよう」ということです。もちろん給与面や経済的なことも先々関係するので気にはしたほうがいいけれども、まずはやっぱり自分のやりたいことを見つけることが重要です。そのうえで希望する進路に応じた就職先の紹介や、アドバイスを心がけています。また、福岡医健は県外から入学する学生が多いため、「地元に帰って就職したい」という希望にも応えられるよう努めています。

田中先生

福岡医健では、3年生で4週間、4年生では9週間の実習があります。病院やクリニック、老人保健施設などでしっかり現場を見て学ぶことで、自分の望む就職先はどういうものか、学びながら考えてもらうようにしています。

自分の経験を、誰かのために。
気持ちに寄り添うサポートで、
患者様のできることを増やしていく。

理学療法士になるにあたり、大切に思うことや心に残っている学びや言葉はありますか?

島袋

実際に理学療法士として働き出して、患者様とそのご家族の気持ちに寄り添うことが、どれほど大切かを知りました。知識や技術はもちろん大事なので持っていないといけません。けれども本当に大切なのは、患者様の退院後の生活を考え、サポートすることです。だからこそ、ファミリーカンファレンスやお見舞いにご家族が来院された際には、些細なことでも積極的にお話するよう心がけています。

赤池先生

当然のことながら現場では、さまざまな患者様やご家族の想いがダイレクトに伝わってきます。そのなかで自分がどのように関われば患者様やご家族がより良くなっていくか、そういうところを、島袋君は意識して取り組んでいるように感じます。患者様の退院後までしっかりと向き合っていますし、今後も期待しています。

田中

私は、高校まで毎日のように野球をしていました。ところが高校2年生のときにキーンベック病という手関節の病気になり、バットを振ることやボールを投げることもできなくなってしまったんです。この経験をきっかけに、ケガや病気で好きなことができなくなる人を無くしたいと思い、理学療法士を目指すようになりました。しかし、高校まで野球ばかりしていたため、福岡医健での勉強にはとても苦労しました。そんな私に担任の先生は、毎日遅くまで勉強の仕方や手技のやり方を教えてくださいました。成績が思うように上がらない時期でも、先生たちが見捨てずにとことん関わってくださったおかげで毎日楽しく仕事ができています。日々、先生方からアドバイスをもらった結果が今につながっていることを実感します。

卒業生たちの座談会

学生全員が助け合って学び、
教員全員が全力でサポートする。
福岡医健には、全てをやり尽くす
国家試験対策がある。

勉強や実習で壁にぶつかったとき、先生からどのようなサポートがありましたか?

田中

専門学校時代で最も大変だったことは、やはり国家試験勉強です。福岡医健の国家試験勉強は、班をつくって助け合いながら学習する形式をとっています。私はそこで班長を任され、「全員合格」という目標を掲げました。チームで学習するので、自分の勉強を中断し、班員へ教えることも増えていきます。チームの成績が徐々に上がるようになったころ、自分の成績が落ちていき、精神的にもつらかったこともありました。しかし、成績が落ちた私を今度は班員たちが必死に支えてくれました。担任の先生からは、現状の成績を細かく分析していただき、自分が今やるべきことを明確にしていただきました。結果、班全員で国家試験に合格し、これまでにない達成感を味わいました。頑張っている人を見捨てず、必死になって支え合った班のメンバーや先生方は、今でも私の誇りです。

島袋

私も国家試験勉強では、先生方に本当にお世話になりました。学習がより身につくようなグループ編成に何度も組み直していただいたり、課題や学校の開放時間もフルに活用するなど、常に私たちが勉強に集中できる環境をつくってくださいました。さらには、毎日遅くまで付きっきりで教えてくださった先生方には感謝しかないですね。

班での学習は、どのように進めていくのですか?また、学習支援や国家試験の対策として、どのようなサポートがあるのでしょうか?

田中先生

主に、グループディスカッション形式で進めます。問題に対してみんなで調べる、「調べ学習」を行います。そこで得た知識をグループでシェアするなど、教え合うことで脳への定着が高くなるんです。講義型の授業だと脳に定着するのが10%程度。一方、グループワークと教え合う学習により、脳への定着が90%になるとも言われています。したがって私たち教員は、問題を出したあとは学生たちが学習しやすくなるよう、プリントを配布するなど、雑用を行っています(笑)

赤池先生

田中先生がおっしゃるように、私たち教員は担任としてグループに付いて、グループ内の相性などを考慮して、学習しやすい環境づくりに努めています。国家試験対策は長期間になりますから、時間の経過とともに学生の成績も変わります。そうした成績の変化を分析したり、個別面談、グループ面談、班のリーダーとのミーティングなど、国家試験当日まで可能な限りのフォローを全力で行うのが私たちの役割だと考えています。

そんなたくさんのサポートを受けながら迎えた試験当日。どのような想いで試験に挑みましたか?

田中

試験当日は、“これだけやってきたんだから、落ちたら落ちたでもういいかな”って思える心境でしたね。

島袋

私も当日は、思ったより気楽に臨めました。試験前日も先生が付きっきりで指導してくださいました。仲間や先生と一緒になって勉強し続け、自分なりに全力を尽くしたからこそ、そう思えたのかもしれませんね。

先生方は、会場に向かう二人や学生のみなさんには、どのような声をかけられましたか?

田中先生

みんなで円陣を組んで、気合いを入れました。

田中

あと、手紙をくれましたよね。

田中先生

そう。チョコレート菓子の箱の裏に、一人ひとりに手紙を書きました。

田中

「苦労したぶん、きっと大丈夫」といった内容のことが書いてあり、とても背中を押されました。

赤池先生

私のクラスでは、国家試験を受ける前に決起集会ではありませんが、みんなで太宰府天満宮へ合格祈願に行きましたね。全教員からのメッセージ入りのお守りを一人ひとりに渡して、自然に力を出してくださいと。いつも通りで臨めばいいよ、という気持ちで送り出しました。

島袋

国家試験は、個人で向き合うものだと思っていましたが、合格祈願や先生から配られたお守りなど、福岡医健のみんなで気持ちが一つになり、試験に挑めたように感じましたね。

さまざまな地域から学生が集う刺激的な環境と、
独自カリキュラムの貴重な経験。
福岡医健でしか味わえない学びがある。

理学療法科で過ごした4年間は、長いようであっという間だったと思いますが、福岡医健で学んだ時間は、どうでしたか?

卒業生たちの座談会

島袋

理学療法士を目指すなら、より良い技術を学びたいと思っていました。福岡医健には、MTA(マイオチューニングアプローチ)という手技を学べるとパンフレットに書いてあったこともあり、福岡医健に決めました。沖縄から出てきた私にとっては、いろいろな県の人が集まる福岡医健は、とても刺激的な環境でした。また、沖縄出身の学生も多かったおかげで、悩んだときも相談しやすく、ホームシックにならず楽しく学校生活を送れました。一緒に頑張ってきた同郷の仲間とは、卒業後も定期的に集まるなど、就職した今もつながっていられることに心強さを感じます。わからないことを先生に質問しやすい雰囲気も、福岡医健のいいところだと思います。たくさんの“出会い”があり、さまざまな地域から集まった学生が、一つの目標に向かって共に頑張れる環境。そのなかで生まれる絆は、かけがえのない自分の人生の財産になります。福岡医健で学んだ4年間は、一生ものの大切な時間だったと自信をもって言えますね。

田中

私が思う福岡医健のいいところは、スポーツの分野へ進みたい人にとっては、かなり恵まれた環境だということです。学校が連携しているサポート先がいくつかあり、その中で私は剣道大会の玉竜旗、グローバルアリーナで行われるワールドラグビーユースのメディカルサポートに関わらせていただきました。このような経験は他校ではなかなか経験できないのではないでしょうか。また、他学科の授業が受けられるWメジャーカリキュラムがあることも、異なる観点からの学びとなり、非常にいい経験となりました。

卒業生たちの座談会

ゴールは、理学療法士になることじゃない。
理学療法士として現場に立ち、
患者様からの「ありがとう」を、
ぜひ味わってもらいたい。

これから理学療法士を目指すみなさんに一言お願いします。

田中

入学してから、先生や先輩たちから「これからのスポーツ業界は厳しいよ」という話をたくさん聞きました。しかし私が理学療法士を目指すきっかけとなったのは、ケガや病気で大好きなスポーツができなくなる人を無くしたいから。だから、たとえスポーツの分野が厳しくなろうとも、目標が揺らぐことはありませんでした。つまり“自分がどのような理学療法士になりたいか”が、一番大切だということです。理学療法士になることがゴールではなく、自分がなりたい理学療法士に近づくためには、どのような経験が必要かを常に考え続けること。そういう視点で取り組めば、学校の中にチャンスはたくさん転がっていると思います。お互いに胸を張って福岡医健の卒業生だと言えるよう、そして私はこんな理学療法士だと語り合えるよう、今を大切に頑張っていきましょう!

島袋

どんな仕事もそうかもしれませんが、理学療法士も、働き出してはじめてわかることがたくさんあります。実際に患者様やご家族と接することで、これまで抱いたことがないくらいの責任感が芽生えることも、私にはありました。患者様の退院後の暮らしを想えば想うほど、一刻も早く良くなっていただきたいという気持ちが強くなり、今では学生の頃より勉強するようにもなりました。とにかく、やりがいのある仕事であることは間違いありません。だから、まずは理学療法士になってみるのもいいと思います。理学療法士になってからが、すべてのはじまりだからです。

赤池先生

福岡医健へ入学されるみなさんは、基本的には目標がしっかりしていると思います。ただ、年齢的に将来の仕事を高校3年生の段階で決めてしまうのは難しいかもしれません。医療従事者の国家資格を取得することで、将来の仕事も定まりやすくはなります。けれど、資格をとったからといってその仕事をずっとするわけではなく、資格を取得することにより他の進路がまた新たに見つかることもあります。いずれにせよ、国家資格が人生におけるしっかりとした土台にはなるでしょう。理学療法士の資格は、頑張って勉強して取得するだけの価値はありますし、大きなやりがいを感じる仕事です。ぜひ目指していただきたいと思います。

田中先生

理学療法士は、患者様のニーズに応えるために、より良い治療を求めて経験を積み、どんどんスキルアップしていける仕事です。的確な治療を行い、患者様から「ありがとう」と言っていただける喜びは、何にも代えがたいものがあります。一日一日、大切に努力をすれば、必ず目指す姿に辿り着くことができます。ぜひ福岡医健でチャレンジしてください!

座談会メンバー紹介

  • 理学療法士 田中 凌平 さん

    理学療法士

    田中 凌平 さん

    医療法人社団飛翔会 寛田クリニック 勤務
    福岡県立浮羽究真館高等学校 出身
    2017年 福岡医健・スポーツ専門学校 卒業

  • 理学療法士 島袋 聖也 さん

    理学療法士

    島袋 聖也 さん

    医療法人上善会 かりゆし病院 勤務
    沖縄県立首里東高等学校 出身
    2019年 福岡医健・スポーツ専門学校 卒業

  • 理学療法士/整体療術師/ 社会福祉主事 田中 俊光 先生

    理学療法士/整体療術師/社会福祉主事

    田中 俊光 先生

    福岡医健・スポーツ専門学校 理学療法科 教員

  • 理学療法士/准看護師 赤池 保之 先生

    理学療法士/准看護師

    赤池 保之 先生

    福岡医健・スポーツ専門学校 理学療法科 教員