世界中で若者を中心として支持されている「エクストリームスポーツ」。
比較的多くの人に知られている競技だけでなく、一般的な知名度は低くとも界隈では非常に盛り上がっているマニアックな競技もあります。
本記事ではエクストリームスポーツとはどのようなものか、特徴や競技種類と人気のヒミツについてご紹介していきます。
記事の概要
エクストリームスポーツ(Xスポーツ)の定義
エクストリームスポーツとは、離れ技を売りにしている過激なスポーツの総称です。
省略して「エックススポーツ(Xスポーツ)」や「アクションスポーツ」と呼ばれることもあります。
「過激な」「極限な」「危険な」という意味を持つExtremeの単語からきている言葉であり、その名の通りスポーツ競技における「過激さ」を競い合います。
また技の「速さ」や「高さ」などに加え、「危険さ」や「華麗さ」といったものも求められます。
そのため、たとえばスノーボードはエクストリームスポーツに含まれていますが、同じウィンタースポーツとして人気のあるスキーは「過激さ」という要素が無いためエクストリームスポーツには含まれていないのです。
エクストリームスポーツの種類
エクストリームスポーツにはさまざまな種類があります。
よく知られているスポーツとしては、スノーボードやサーフィン、スカイダイビングなどが挙げられますが、あまり知られていないエクストリームスポーツも数多くあります。
その中から、近年とくに注目されているものをご紹介しましょう。
フライボード
フライボードは、水上バイクのジェット噴射の水圧を利用して空中に浮き上がらせるマリンスポーツです。
危険度はそれほど高いというわけではなく、コツを掴めばアクロバティックな動きに挑戦することもできます。
カイトボード
風の流れを掴んだ凧(カイト)の引っ張る力を利用して、海の上を走って遊ぶマリンスポーツです。
自然の力がエンジンになるため、エコなマリンスポーツだと言えるでしょう。
上達することで、さまざまな回転技やジャンプなどのパフォーマンスができるようにもなります。
パルクール
道具を使わずにさまざまな障害物があるコースを乗り換えていくスポーツです。
フランス発祥のスポーツであり、走る・登る・飛び移る・回転するなどの躍動的な動きを基本として素早く移動します。
「忍者のような動きが格好良い」と話題になりました。
ハイドロスピード
上半身を川専用のボディボートに乗せ、バランスをとりながら激流の川を下るスポーツです。
厚手スーツを着用し、岩に当たらないよう足に着けたフィンでコントロールをしながら川を下っていきます。
水面ギリギリの目線で進んでいくため、一般的な川下りでは感じられないドキドキ感を味わうことができます。
アイスクライミング
氷の壁を専用の道具を使いながら自分の力で登るのがアイスクライミングです。
基本的にロープでガイドとつながっているので落ちる心配というものはありません。
しかし、登っている時のスリルは満点です。
「頂上まで登り切った際の達成感がたまらない!」ということから、リピーターになる方も多いスポーツです。
ゾーブ
二重構造になっている巨大な透明ボールの中に入って、斜面を転がり落ちることを楽しむギリシャ発祥のスポーツです。
水着を着用してボールの中に水を入れて転がる「ハイドロゾーブ」、身体にハーネスを装着して転がる「ハーネスゾーブ」、ボールが球形ではなく円柱型をしている「ジリンダーゾーブ」などさまざまな種類があります。
デュアルスノーボード
両足に小さいスノーボードを装着して楽しむのがデュアルスノーボードです。
別名「セパレートスノーボード」とも言われています。
スノーボードに近い競技ですが板が2枚に分かれており両足に装着することから、スキーを滑る感覚にも似ています。
スノーボードよりも動きの幅が広がるため、その分表現の自由度も高くなります。
BMX
BMXとはバイクの代わりに「モトクロッサー」という専用の自転車を使用して競技を行うスポーツです。
代表的な競技としてはスピードを競い合う「BMXレース」のほか、ジャンプ・トリックなどのさまざまな技を競い合う「BMXフリースタイル」が挙げられます。
東京オリンピック2020の競技種目に採用されたこともあり、日本でもその認知が広がってきています。
トレイルランニング
トレイルランニングは登山道・林道・砂利道などの道が整備されていないところを走るスポーツです。
「どこなら滑らないか・転ばないか」「こちらの方角に進めばゴールが近いのでは?」などを頭の中で考えながら走り続けるため、飽きることがなく競技を楽しむことができます。
その他あまり知られていないエクストリームスポーツ
- スキーボード
- ケイビング
- フリークライミング
- アグレッシブインラインスケート
- ベースジャンピング
- ラフティング
- フリーダイビング
- ディープウォーターソロ
- パラモーター
- スラックライン
- マウンテンバイク(MTB)
エクストリームスポーツが人気になった背景とは
エクストリームスポーツが人気になった背景のひとつに、「自由度が高い」という要素が挙げられます。
ひとりでも始められるものや、都心部の限られたスペースの中でも始めることができるスポーツが多く、技術を身に付ければ表現の幅を広げることができる点も魅力です。
また、「若者の音楽やファッションと深く結びついている」という要素も大きく関係しているでしょう。
エクストリームスポーツではスポーツ競技中、BGMとして音楽が使われ、選手はその音楽イメージに合うファッションをします。
こういった「スポーツ×音楽×ファッション」の融合が、若者から注目される理由のひとつとして考えられます。
近年ではSNSにアップされたエクストリームスポーツの画像や動画をきっかけとして、海外での大会出場が決定したり、年齢が若いうちからプロを目指すことができたりと、一般的なスポーツとは異なる自由さというものがあります。
世間にエクストリームスポーツを広めるきっかけとなった「X Games」
世間にエクストリームスポーツを広めるきっかけとなったのが、「X Games」というアメリカのテレビ番組です。
夏と冬、1年に2回開催されている番組であり、スポーツジャンルごとにメダル獲得を競います。
「X Games」での大会の様子は世界の60以上の国で放映されるため、選手自身のチャンスにもつながります。
Xスポーツマネジメントの仕事概要
Xスポーツマネジメントの主な仕事概要について少しご紹介します。
新たなXスポーツ人口拡大のためのイベント企画
Xスポーツはまだまだ認知が低いジャンルのスポーツです。
新しいXスポーツが登場すれば、そのスポーツについてできるだけ多くの人に知ってもらわなければなりません。
新しいXスポーツの人口を拡大させるためのイベント企画を行います。
スポーツ大会・スクールの企画運営
Xスポーツ選手たちが活躍する場であるXスポーツ大会の企画運営や、スクールの開講についても考案します。
また、イベントや大会当日の流れがスムーズに進むよう、一連の流れも踏まえた上で企画運営を行います。
スノーボードやスケートボード・アクセサリー・シューズの企画・輸入・販売
Xスポーツで使用された、もしくは使用されるスノーボードやスケートボード・アクセサリー・シューズなどの商品販売や輸入、企画を行います。
消費者目線に立って、ニーズを把握することも大切です。
Xスポーツマネジメントコースで身に付く力
仙台医健・スポーツ専門学校のXスポーツマネジメントコースで身に付く力をご紹介します。
市場調査・分析(マーケティングリサーチ)
Xスポーツのパーク開拓を目的とした市場調査やマーケット分析・集客方法などXスポーツの幅広いマーケティングについて学びます。
企画・計画(プランニング)
Xスポーツ人口を新しく生み出すためのイベント企画、大会誘致、パークの開拓の起案・企画・運営方法などについて学びます。
制作(プロダクトデザイン)
Xスポーツの商品・サービスをターゲットに伝えるための広告やWEBページ制作を学びます。
Xスポーツのブランド力強化に必要な知識を身に付けます。
実施・運営(イベント運営)
Xスポーツをより盛り上げるためのスポーツエンターテイメントの仕組みやイベント・施設に関する運営マネジメントについて学びます。
結果検証(アナライシス)
実施したXスポーツイベントやXスポーツの大会全体を評価・検証し、次回に向けた改善案の分析と考案を行います。
このサイクルを繰り替えし行うことで、個人個人のマネジメント力を高めていきます。
Xスポーツマネジメントコースで学べる分野
Xスポーツマネジメントコースで学べる分野について詳しく見ていきましょう。
企画運営
スポーツビジネスについて学んだ知識や技術をバランス良く活かせるようにし、実践を通じて人々を魅了するスポーツイベントの企画や運営について学びます。
SNS活用法
スポーツ現場でのファン獲得に向け、YouTube・LINE・Twitter・InstagramなどのSNSを駆使した集客方法を学びます。
情報・メディア論
日本はもちろん、世界においての各種スポーツメディアの役割と目的について考える必要があります。
動画編集カメラワーク
あらゆる映像機器を使って、Xスポーツの魅力を人々に伝え宣伝します。
試合や練習の映像データを対象に動画・映像編集を行い、ファンのニーズに応えることを学びます。
スポーツツーリズム概論
スポーツと旅行・観光を融合する取り組みである「スポーツツーリズム」の現状とその将来性について、これまでの事例をもとにその考えや理解を深めていき、スポーツ観戦・参加につなげていく方法、地域活性化に関して学びます。
スケート・スノーボードマネジメント
スケートボード・スノーボードの競技の特性を理解し、スクールの企画・運営を計画します。
また地域との連携や「まちづくり」の考え方について学びます。
Xスポーツマネジメントコースはこんな方におすすめ!
仙台医健・スポーツ専門学校のXスポーツマネジメントコースはこのような方におすすめと言えます。
Xスポーツが好きな方
やはりまずはXスポーツが好きでなければこの仕事をすることはできないでしょう。
競技の特色や魅力を深く理解しておくことはもちろん、その魅力をどのように発信していくべきかを常に考えながらイベント企画・大会運営も行います。
地域の特性を活かしたXスポーツに興味がある方
Xスポーツが行われる地域の特性を押さえておくことも大切です。
地域に合った発信の仕方や見せ方を考え、Xスポーツを通じて地域活性化も目指します。
音楽・ファッションと結びつきが強いXスポーツをブランディングしてみたい方
Xスポーツと若者向けの音楽・ファッションとの結びつきや関係性を深く掘り下げ、「どのようにブランド化させることでXスポーツの人口増加・認知拡大が狙えるか」を考えます。
おわりに
本記事ではエクストリームスポーツとはどのようなものか、特徴や競技種類と人気のヒミツについてご紹介しました。
「過激さ」を競い合うエクストリームスポーツ。
最先端のエクストリームスポーツを数多くご紹介しましたが、今後も競技の種類は増えていくと予想されています。
それにより、今後エクストリームスポーツの人口は益々増加していくことでしょう。