「大人になったらなりたい職業ランキング」で、上位に入っているパティシエ。小さなころから、「将来はパティシエになりたい」と目指している人も多いのではないでしょうか。
甘くておいしいお菓子に囲まれ、華やかそうに見えるパティシエの業界で働くにはどうしたらいいのでしょうか?
この記事では、パティシエの仕事内容や資格、パティシエになる方法などについてまとめました。
将来パティシエになりたいという人は、ぜひ参考にしてください。
記事の概要
パティシエとは?仕事内容を解説
パティシエとは、洋菓子を作る仕事です。パティシエというと洋菓子店のイメージが強いですが、実はレストランやホテル、式場でも多くのパティシエが活躍しています。
勤める業界や店舗によって業務内容は異なりますが、主にお菓子の調理や商品開発、開店閉店作業、販売業務などを行います。
パティシエとパティシエ―ルの違いとは?
日本では、洋菓子を作る人を大きくまとめて「パティシエ」と言いますが、フランスではパティシエ以外に「パティシエ―ル」と呼ぶことがあります。
フランス語には男性形と女性形があるため、男性を「パティシエ」、女性を「パティシエ―ル」と表現します。
パティシエに必要な資格は?
実はパティシエになるために必ず取得しておかなくてはいけない資格はありません。
とはいえパティシエの資格が存在しないわけではありません。
この章では、パティシエが取っておきたいおすすめの資格を紹介します。
- 製菓衛生師
- 菓子製造技能士
次の章で、上記の資格について詳しく説明します。
製菓衛生師
製菓衛生師とは、お菓子作りに関する技術や知識を保有する多くのパティシエが持つ国家資格です。パティシエはもちろん、多くのパン職人も取得されます。
受験資格は、厚生労働大臣が指定する製菓衛生師養成施設で1年以上勉強した人、もしくは中卒以上の学歴を持ち、製菓・製パンの現場で2年以上の実務経験を積んだ人です。
4肢択一方式の学科試験で、全科目の合計が6割以上取れていれば合格です。
製菓衛生師の資格を取得することで、お菓子づくりに関する技術や知識以外にも、食品の安全や材料の特性、栄養に関する知識も持っている証明になります。衛生管理は食品を扱う上で特に重要なので、パティシエを目指すのであれば専門知識を持ちあわせておく必要があります。
製菓衛生師の合格率は都道府県ごとに異なり、合格率90%を超えた県もあります。国家資格の難易度としてはそれほど高くありません。
また、パティシエとして働きながら受験資格が得られるため、就職後に取得することも可能です。
参考:東京都福祉保健局「東京都製菓衛生師試験合格発表」
参考:長野県「令和3年度製菓衛生師試験の合格者の発表」
菓子製造技能士
菓子製造技能士は、受験資格を得るために一定の実務経験が必要な国家資格です。1級と2級に分かれており、難易度が異なります。2級が中級者向け、1級は上級者向けです。
2級を受験するには2年以上、1級では7年以上の実務経験が必須です。しかし、製菓専門学校を卒業していると2級の受験は卒業後すぐに受験可能です。さらに、1級も7年よりも短い実務経験で受験資格が得られるという期間の優遇があります。(具体的な期間は、学歴や職業訓練歴等により異なります。)
菓子製造技能士には学科試験と技術試験があります。原則、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上取れていれば合格です。
実技試験がある分、菓子製造技能士は製菓衛生師に比べると格段に難易度が上がります。
その分取得することで幅広い知識と高い技術を証明できるでしょう。
参考:JAVADA中央職業能力開発協会「技能検定のご案内」
参考:東京都職業能力開発協会「技能検定・ビジネスキャリア検定」
パティシエに必要なスキルは?
パティシエになるために必要なスキルは、以下の通りです。
- お菓子に関する専門知識
- コミュニケーション能力
- 体力
- 語学力
活躍の幅も広がり将来のためにプラスになるので知っておきましょう。
お菓子に関する専門知識
パティシエに必要なスキルと言われて一番に思いつくのがお菓子に関する専門知識でしょう。
もちろん、製菓に関する知識・お菓子の歴史・お店ごとの特徴など、お菓子に関する専門知識は専門学校などで勉強できます。それ以外にも自分でお菓子を作ったり、食べ比べたりすることも大切です。
「ここのカスタードは、こんな隠し味が使われている」、「この店とあの店のカスタードはこんなところが違う」など、同じ料理でもお店や作り手によって微妙な違いが生まれます。
そんな時に専門知識があると、お菓子に対してより理解が深まります。
コミュニケーション能力
パティシエで意外と必要なのがコミュニケーション能力です。1つのスイーツを何人もの職人で作り上げることもある職種なので、他の人との連携は欠かせません。
さらに、忙しい職場も多いので1から10まで先輩に教えてもらうことは難しい時もあります。
そんなときも自主的にコミュニケーションを取って「これ洗っておきましょうか」などと気を遣えると喜ばれるはずです。
ほかにも、コミュニケーション能力を身に着けることで、販売しているお菓子へのこだわりや工夫などをお客様に伝えて、味以外でもお菓子の魅力を楽しんでもらえます。お客様に楽しんでもらえれば、パティシエという仕事にやりがいを感じやすくなります。
体力
パティシエの現場では、重たい小麦粉を量ったり、たくさんの調理器具を移動させたり、意外と力仕事が多いものです。
長時間立ちっぱなしでもあるため、体力は必須です。
語学力
パティシエの勉強をしていると、本場のお菓子や現場を経験したいという気持ちになる人が多くなります。
語学力に関しては必須ではないもののあった方が活躍の幅が広がります。
海外で活躍することや、海外からのお客様に自分で作ったお菓子の魅力を伝えることができます。
仙台医健・スポーツ専門学校では、1年生で「海外実学研修」をします。「海外実学研修」では、ホスピタリティ産業世界一のスイス・お菓子の本場フランス・食文化が多様なイタリアを訪ねます。
ただし、国際情勢や感染症の動向により、 外務省及び渡航先国の状況を踏まえ 、安全安心を第一とし実施期間や行き先の変更または催行の有無を検討する場合もございます。
渡航ができなかった年は、フランスとオンライン授業を実施いたしました。
日本ではなかなか触れることのできない感性や技術に触れることは、パティシエになって働き始めた後もあなたの糧になるでしょう。
パティシエのなりかた
前述のとおり、パティシエになるために資格は必要ありません。
では、パティシエになりたいと思ったら、具体的にどのようなコースをたどればいいのでしょうか。主に以下の3つの道があります。
- 専門学校
- 大学
- 独学
それぞれ解説していきます。
専門学校
多くの人は専門学校を卒業してから就職し、パティシエになります。専門学校によって通う期間が異なりますが、1年から3年ほど学校で専門知識を学びます。
座学メインで実習が少ない大学・短大に対して、専門学校は実習メインで座学が少ないという違いがあります。
即戦力として活躍できるスキルを身につけられるのが専門学校のメリットです。
知識や技術がないままパティシエとして就職をするよりも、知識も技術もある分、即戦力になりやすいです。
就職支援はもちろん、転職や開業など卒業後のサポートが充実している学校もあります。
仙台医健・スポーツ専門学校では、パティシエに必要なホスピタリティやSNS運用についても学べます。さらに、産学連携によって、企業と一緒に売れる商品づくりも学習できます。
仙台医健・スポーツ専門学校に興味を持たれた方は、こちらから資料請求をしてください。
学校パンフレット|入学案内|仙台医健・スポーツ専門学校
実際にパティシエの体験をされたい方は、オープンキャンパスにご参加ください。
オープンキャンパス・体験入学|仙台医健・スポーツ専門学校
大学
パティシエになるための短大や大学も、わずかながら存在します。しかし、そのほとんどの場合、製菓だけを専門にしたものではありません。
実習よりも座学や学科が充実している印象です。
独学
独学でも就職としての難易度は難しくはありません。理由があって「すぐに働きたい」という人は、独学でもパティシエになれる可能性は充分にあります。
しかし、下積み期間が長くなったり、理想と現実が違ったりするのが独学のデメリットです。ほかにも、給与・待遇面などで経験者や専門学校卒と差がつくこともあります。
パティシエに向いている人の特徴
パティシエは人気のある職業ですが、どのような人に向いている仕事なのでしょうか。
向いている人の特徴は以下の通りです。
- お菓子作りが好きな人
- 研究熱心な人
- 人を喜ばせたい
順番に解説していきます。
お菓子作りが好きな人
まずは、お菓子作りが好きな人です。当たり前のようですが、パティシエの多くは、お菓子作りが好きでこの製菓業界に入ってきているはずです。
パティシエとして成功している人は、お菓子が好きという気持ちが強く、情熱をもってお菓子作りに向き合える人です。お菓子作りを趣味として終わらせるのでなく、仕事として強い想いを持って人が取り組める人がパティシエに向いています。
研究熱心な人
お菓子作りは材料を正確に量って、同じように形を作り、オーブンの温度を合わせるなど、単調な作業だと思われがちです。しかし、奥が深いです。
例えば、同じ材料を同じ分量で作っても温度や湿度によってお菓子の味に差が出ます。そんな時に「何が原因なのか」「どうすれば改善できるのか」など探求心を持っていなければいけません。
さらに、お菓子は季節ごとに商品を変えて、トレンドを抑える必要があります。
流行りや他店の動向など、お菓子作り以外も研究できる人がパティシエに向いています。
人を喜ばせたい
スイーツには人を喜ばせる力があります。それは味だけではなく、見た目やお店の雰囲気、ラッピングなども含めたものです。
誕生日や記念日、ご褒美などスイーツを買いに行く理由はたくさんありますが、どれもその人にとって大切なものばかりです。
パティシエは、人を喜ばせたいというホスピタリティ(思いやりの気持ち)を持っている人に向いています。
パティシエの主な求人・就職先には下記のようなところがあります。
- レストラン・カフェ
- 結婚式場
- ホテル
- 洋菓子店
- 食品メーカー
パティシエと一言で言っても就職先はさまざまで、働き方も異なります。たとえば、レストランやカフェでは接客を行う場合があるのに対して、食品メーカーでは接客は行わず、商品開発に集中することが多いです。
自分がどんなパティシエになりたいのか、どのようなお菓子を作っていきたいのか、働き方も含めて就職先を選びましょう。
パティシエの平均年収はいくら
政府統計データに基づき計算されている求人ボックスによるとパティシエの平均年収は正社員で352万円です。
引用:求人ボックス「パティシエの仕事の年収・時給・給料」
次の章で詳しく説明しますがパティシエは独立開業も目指せる職業なので、独立や開業して成功すれば高い年収を得られる可能性もあります。
また、パティシエは独立開業も目指せるため、「自分の自由に働きたい」「より高い年収が欲しい」と思った場合、独立開業を視野に入れたキャリアプランも考えてみましょう。
個人経営の洋菓子店で働き、経営のノウハウを学んだうえで独立開業するのも1つの方法です。
パティシエのやりがい
見た目がきれいで甘いお菓子に囲まれたパティシエ。見た目が華やかな一方、計量や洗い物など地味できつい仕事も多いでしょう。
しかし、パティシエという仕事のやりがいには、以下のものがあります。
- お菓子を使って仕事ができる
- 自分だけのお菓子を作れる
- 人の笑顔が見られる
それぞれ解説していきます。
お菓子を使って仕事ができる
パティシエはお菓子作りを仕事にできる職業です。見た目が可愛く、食べると美味しいお菓子は年齢や性別を問わず、多くの人の心を魅了します。
そんなお菓子に携わる仕事は、パティシエにとって大変やりがいのある仕事です。
自分だけのお菓子を作れる
パティシエは既存のお菓子を作るだけでなく、自分だけのオリジナルお菓子を作る機会も多い職業です。
ホテルでも洋菓子店でも新作や期間限定商品があり、定期的に売り出されるので自分だけのお菓子を多くの人に届けられるチャンスがあります。
人の笑顔が見られる
世の中にたくさんの仕事がある中で「ありがとう」と直接言ってもらえるものは意外と多くありません。
パティシエは、お客様の存在を身近に感じることができます。お菓子を食べている姿を直接見られることもあるでしょう。
パティシエは、自分が作ったもので人が笑顔になり、その様子が見られる素敵な仕事です。
パティシエになるには専門学校がおすすめ
具体的にパティシエになりたいと思ったら、専門学校がおすすめです。
「実践教育を中心に技術や知識を学べる」「パティシエとして働く将来を具体的に考えられる」「同じ悩みを持つ仲間ができる」などの理由からです。
仙台医健・スポーツ専門学校には「パティシエ&ショコラティエ専攻」があります。
お菓子作りはもちろん、3年かけて食材づくりから栄養・健康までを学び、人を幸せにできるパティシエやショコラティエを育成します。製菓実習はもちろん、工芸菓子実習や商品企画&グッズ制作、さらに就職サポートも充実しています。
まとめ:パティシエになってお菓子で笑顔を届けましょう
パティシエはお菓子で笑顔を届けられる素敵な仕事です。
独学でもパティシエは目指せますが、以下の恐れがあります。
- 下積み期間が長くなる
- 給与・待遇面で経験者(専門学校卒)と差がつく
そこでおすすめなのが、専門学校を活用することです。
仙台医健・スポーツ専門学校のオープンキャンパスでは、希望するコースの授業を実際に体験できます。
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オープンキャンパスをご希望の方は、オープンキャンパス・体験入学|仙台医健・スポーツ専門学校からお問い合わせください。
ぜひ、お菓子で笑顔を届ける体験をしてみてください。