コーヒーの専門家として、こだわりの1杯を提供するバリスタ。
「将来はバリスタとして働きたいけど、どうしたらいいの?」と疑問に思っている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、バリスタの仕事内容や関連資格、バリスタになる方法などについてまとめました。
将来、高い専門知識と技術を持つバリスタになりたいという方は、ぜひ参考にしてください。
記事の概要
バリスタとは?仕事内容を解説
バリスタとは、バール(食事やデザートもあるカフェバーのようなお店)で働くコーヒーのスペシャリストのことです。バリスタの仕事内容は、コーヒーやエスプレッソを提供することです。ほかにも、接客や給仕、簡単なフードの提供を行うこともあります。
コーヒーに関する技術と専門知識を持ち、コーヒー豆の選定や焙煎、挽き方、抽出方法にも精通しています。
コーヒーを提供するのはもちろん、ご来店したお客様のために、好みに合うコーヒーを提案したり、快適な時間を過ごせる工夫をしたりするのもバリスタの大切な仕事の1つです。
働き方や仕事の内容は、勤務先によって多少異なりますが「ドリンクの提供」と「快適な空間の確保」は共通した仕事内容です。
バリスタに必要な資格は?
バリスタになるために、必須の資格はありません。しかし、取得しておくとバリスタとしてのスキルが分かりやすい資格はあります。
- コーヒーマイスター
- コーヒーインストラクター検定
- JBAバリスタライセンス
将来バリスタとして働きながら、スキルアップを目指すタイミングで取得を検討してみるといいでしょう。
次の章で、上記の資格について詳しく説明します。
コーヒーマイスター
コーヒーマイスターは、コーヒーに対する深い知識と技術の修練を目的とした認定資格です。
お客様のコーヒーライフのために、深い知識で提案できることを目指します。
コーヒーマイスターの試験概要 | |
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受講料 | 39,000円(税込) (テキスト・カッピングスプーン代、実技講習料、認定試験受験料を含む) |
試験内容 | ・1問1点で合計100問 ・記述式 |
合格率 | 平均80%前後 |
まずは、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が主催する「コーヒーマイスター養成講座」をテキストで勉強します。その後、実技講習を受講。講座をすべて受講し終えた後、認定試験を受験できます。
コーヒーマイスター養成講座は年に2回(春と秋)、主に東京と関西で開催されます。福岡でも不定期開催を予定しています。
認定試験に合格すると、コーヒーマイスターとして認定され、その後、アドバンスド・コーヒーマイスターを目指すことも可能です。
しかし、コーヒーマイスターは日本スペシャルティコーヒー協会に入会していなければ取得できません。
個人会員の場合、年会費が1万〜3万円ほどかかります。さらに、3年ごとに更新が必要になるのでご注意ください。(マイスター更新手続料¥10,000)
参考:一般社団法人日本スペシャルティー珈琲協会「コーヒーマイスターとは」
参考:一般社団法人日本スペシャルティー珈琲協会「第35期コーヒーマイスター養成講座 【2022年春期】」
コーヒーインストラクター検定
コーヒーインストラクター検定は3級・2級・1級・鑑定士と用意されています。
コーヒーインストラクター検定の試験概要 | ||||
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3級 | 2級 | 1級 | 鑑定士 | |
受験資格 | 学科講習会への受講 | 本検定講習会を受講された方 | 2級合格者 | 1級合格者のみ |
合格基準 | – | 94% | 27% | 4% |
受験費用(税込) | 学科講習費用 1,500円 | 講習会受講料 22,000円 検定受験料 5,000円 合計 27,000円 |
講習会受講料 37,000円 検定受験料 10,000円 合計 47,000円 |
講習会・受験料 40,000円/1教科 |
試験内容 | 認定試験はなし | 講習会(学科・実技)及び検定試験(学科・実技) | 講習会(学科・実技)及び検定試験(学科・実技) | 「商品設計」「生豆鑑定」「品質管理」の3教科による講習会と検定試験 |
2級以降は、検定と一緒に教本(4,000円)を申し込む必要があります。
参考:J.C.Q.A.全日本コーヒー商工組合連合会認定「コーヒーインストラクター検定について」
JBAバリスタライセンス
JBAバリスタライセンスは、日本バリスタ協会が発行している資格です。レベル別にLevel1、Level2、Level3、インストラクターに分かれています。数字が大きくなるほど難易度は上がります。
受験するには、まずJBA認定校でのスクールを受講し、必須課程を修了する必要があります。Level2を受験するためには、Level1の合格が必須です。初めて受験する場合は、Level1から始めましょう。
ここから、最初に受験すべきLevel1について説明します。
JBAバリスタライセンスの試験概要 | ||||
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受験資格 | ・バリスタとして従事している、もしくは、コーヒー関連企業に就業していること ・JBA認定校でのスクールを受講できること |
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講習日数 | 座学講習・実技講習 計2日間 | |||
費用(税込) | 受講費用 40,700円 受験費用 16,500円 ライセンス登録費用 16,500円 |
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受験形式 | 筆記・実技 |
JBAバリスタライセンスの有効期限は発行日より3年間です。更新には16,500円(税込)かかるので注意しましょう。
参考:JBA-日本バリスタ協会「JBAライセンスの取得・更新」
参考:JBA-日本バリスタ協会「JBA認定校の紹介」
バリスタに必要なスキルは?
バリスタを目指すのであれば、持っておきたいスキルがあります。
- コーヒーに関する専門知識・技術
- コミュニケーション能力
- 語学力
素敵なバリスタになるためには必要なスキルばかりなので、その理由を詳しく解説していきます。
コーヒーに関する専門知識・技術
バリスタになるには、コーヒーに関する専門知識や技術が必要です。
コーヒーに関する専門知識は、豆の産地や精選方法、焙煎の種類や方法、マシンの扱い方など、広く身につけておく必要があります。
さらに、その知識をもとに、お客様のニーズに合ったコーヒーを提供できる技術が必要です。
お客様の希望に合わせたコーヒーを提供するために、専門知識と技術は欠かせません。
コミュニケーション能力
バリスタには、コーヒーを入れるだけが仕事ではありません。コミュニケーション能力が必要不可欠です。
コーヒーがおいしいことはもちろん大切ですが、癒しの空間を提供するのもバリスタの仕事の1つです。
コミュニケーション能力が高いと、「この人は何を求めているのかな」「話しかけずに静かな空間を求めているのでは?」などと相手の気持ちに気付きやすいでしょう。
「自分のことを認識してくれて嬉しい」「好みのコーヒーを覚えていてくれる」などのコミュニケーションスキルの高い接客を好むお客様は多いです。
語学力
バリスタに語学力は必要ないと思う人もいるかと思いますが、実はコミュニケーションを取るためには語学力は欠かせません。
カフェを日常的に利用する人の中には、海外のお客様も多く、コミュニケーションを円滑にとるためには英語を使う機会は意外と多いものです。
また、働いているうちに海外留学を検討する人もいるでしょう。エスプレッソ発祥のイタリアやカフェ文化が発展しているオーストラリアなど、カフェの本場は海外です。
勉強したいと思ったときに、海外で通じる語学力があると出会いやチャンスに繋がります。
バリスタのなりかた・勉強方法
前述の通り、バリスタになるために資格は必要ありません。将来バリスタになりたいと思ったら、主に3つの道があります。
- 専門学校
- 大学
- 独学
それぞれ解説していきます。
専門学校
バリスタになるための専門学校は、全国各地にあります。学校によって通う期間は異なりますが、多くの場合1年〜3年間、学校に通います。
3年間かけて専門学校に通うことで、バリスタの技術だけではなく「カクテル・アルコールドリンク実習」「オリジナル商品の開発・オリジナルグッズ作成」「起業・開業ゼミ」など、充実した授業が受けられます。
専門学校の最大のメリットは、現役トッププロから学ぶ実習です。学科中心になりがちな大学や独学に比べると、本格的な実習が多く即戦力になるための技術が身につきます。
3年という時間があるからこそ、就職後もプロとして十分に通用する技術と知識がしっかりと身につきます。
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実際に、専門学校の雰囲気を味わいたい方やバリスタ体験をされたい方は、オープンキャンパスに参加してください。
大学
バリスタになるための専門の大学はほとんどありません。多くの場合、経営学や調理学、食物学が学べる大学に進学します。
しかし、大学では実習がほとんどなく学科が中心です。バリスタの技術を身につけようと思ったら、学校以外の時間でアルバイトをしながら学ぶことになります。
独学
バリスタに必須資格はないので、独学でも就職することは可能です。
しかし、下積み期間が長くなることや、経験者や専門学校卒と比べると給与・待遇面で、差がつくことがあります。
知識も技術もない状態では、思ったような仕事ができないと感じる人もいるでしょう。
バリスタに向いている人の特徴
バリスタに向いている人の特徴を解説します。
- コーヒーが好きな人
- 探求心がある人
- 人と関わるのが好きな人
どんなところがバリスタに向いているのか、それぞれ解説しましょう。
コーヒーが好きな人
バリスタは、コーヒー好きに向いている仕事です。当たり前のようですが、技術を身につけるためにはたくさんのコーヒーを知る必要があります。味の違いを知るために、味見をする機会も多いでしょう。
コーヒーに興味があまりない人よりも、味の差がわかるという点では、コーヒー好きな人はバリスタに向いています。
探求心がある人
バリスタとして成功している人の多くは、探求心がある人です。コーヒーと一言で言ってもさまざまな種類があります。抽出するマシンも新しいものが出るので、それによってコーヒーの味も変わります。
探求心がある人の方が、新しいマシンや器具、焙煎方法を試してみようとする意欲が湧きやすいです。
SNSに映えるラテアートなどの技術向上も、バリスタにとっては大切なことです。探求心を持って、新しい物事に取り組める人はバリスタに向いています。
人と関わるのが好きな人
バリスタはコーヒーなどのドリンクの提供はもちろんですが、落ち着ける場所の提供も仕事の1つです。バリスタは接客のプロでもあるのです。
会話をきっかけにして、相手の望んでいるコーヒーやドリンクが分かるようになることもあります。
人とほどよい距離感で関わることが必要とされる仕事なので、人と関わることが好きな人が向いています。
バリスタの主な求人・就職先
バリスタの主な求人・就職先は下記のようなところです。
- カフェ
- レストラン
- ホテル
カフェは、チェーン店や個人店など規模はさまざまです。就職先によって、軽食やスイーツを扱うところもあります。
バリスタの平均年収はいくら
バリスタの仕事は、正社員の平均年収は約400万円、月給33万円です。ほかの飲食の仕事と比べると高い水準です。また、求人の数も増加傾向にあります。
引用:求人ボックス給料ナビ「バリスタの仕事の年収・時給・給料」
さらに、バリスタは、店舗で知識と経験を積んだ後、独立することもできます。その場合、頑張り次第で年収を上げることも十分可能です。
バリスタのやりがい
ここでは、バリスタという仕事のやりがいをお伝えします。
- コーヒーを通じて仕事ができる
- コーヒーの知識を深められる
- 「おいしい」と言ってもらえる
1つずつ解説します。
コーヒーを通じて仕事ができる
自分の好きなものを通じて、仕事ができるというのはとても幸せなことです。バリスタを目出す人はコーヒー好きな人が多いので、コーヒーを通じて多くの人と出会えます。
初めて会う人とも「コーヒーが好き」という共通の話題で盛り上がることができるでしょう。
人とのコミュニケーションが少し苦手だという人も、コーヒーという共通点があれば、年代や性別が違ってもコミュニケーションがとりやすく、仕事にもやりがいを感じられます。
コーヒーの知識を深められる
コーヒーの知識を深められることもバリスタのやりがいの1つです。
いくらコーヒーが好きでも、独学で知識を深めるのは限界があります。しかし、バリスタという仕事をしているといつでも最新の知識と情報、技術の向上を実感できます。
「おいしい」と言ってもらえる
コーヒーをお客様の好みに合わせて作ることがあるバリスタにとって「おいしい」といってもらえるのは、やりがいを感じる瞬間です。
忙しい毎日のなかで、カフェでホッとひと息つくお客様の顏がほころんで「おいしい」とつぶやく瞬間。
自分が提供したコーヒーで笑顔になる人を見ると嬉しいものです。
バリスタになるには専門学校がおすすめ
バリスタになりたいと思ったら、専門学校がおすすめです。
専門学校に入ると下記のようなメリットがあります。
- 実践教育で即戦力になる技術や知識を学べる
- 将来バリスタとして働いたときをイメージしやすい
- バリスタになったとき情報交換できる仲間に会える
このような理由から、バリスタとしての進路で悩んだときには専門学校を検討してください。
仙台医健・スポーツ専門学校の「カフェ・焙煎専攻」では、バリスタとして必要なホスピタリティや空間演出や新商品の開発を学べます。
さらに、企業の採用担当者が本校の学生のためだけに来校してくれます。
まとめ:バリスタになってコーヒーで人を笑顔にしましょう
バリスタは、コーヒーを通じてお客様に快適な空間を提供する仕事です。高いコミュニケーションスキルを使って、短い会話の中から相手が好むコーヒーをセレクトすることもあります。コーヒーを通じて多くの人を笑顔にできる仕事です。
バリスタになりたいと思ったら、独学や大学でもバリスタを目指せますが、以下の心配があります。
- 即戦力になりづらい
そこでおすすめなのが、専門学校を活用することです。
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さらに、お客様に喜ばれる商品をイメージしながら、食材選びやコストも考えた上で新メニューの開発をする授業などもあります。
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