リハビリを継続した効果が現れ、日常生活で欠かせない動作をスムーズにできるようになれば、患者さん自身はもちろん理学療法士としての喜びも大きいもの。
本記事では、そんな理学療法士のやりがいと魅力についてご紹介していきます。
記事の概要
理学療法士の役割
一人ひとりの患者さんに合わせた運動メニューを作成し、硬くなった関節の動作を滑らかにするための動作改善、弱った筋肉を筋力アップさせるための運動機能回復のサポートを行います。
そのほか運動機能の回復に加え、日常動作についても関わりを持ちます。
「起きる」「立つ」「歩く」「座る」などの生活する上で必要となる基本の動作練習を行い、患者さん自身の日常生活を取り戻せるようにサポートします。
また退院後、日常生活を快適に送れるようアドバイスも行います。
患者さんのリハビリサポートを行い、その進行具合を見ながら必要な用具をアドバイスしたり、場合によっては住宅リフォームを提案したりといったことを行います。
理学療法士のやりがいと魅力を感じる瞬間
理学療法士のやりがいと魅力を感じる瞬間について見ていきましょう。
患者さんの笑顔
理学療法士のやりがいを感じる瞬間の一つに「患者さんの笑顔」というものがあります。
患者さんの体調が良くなっていったり、できることが増えていったりということが起きると患者さんの笑顔の回数も自然と多くなるもの。
患者さんの「心から嬉しい」「本当に良かった」という笑顔を見ると、理学療法士として大きなやりがいを感じることができます。
患者さんが回復していく過程を見た時
理学療法士は、医師や看護師と連携して患者さんに合ったリハビリプランを作成します。
自身で作成したリハビリプログラムの通りにリハビリを実施し、患者さんが回復していく過程を見る時にやりがいを感じることがあります。
リハビリの効果が現れ、少しずつ回復していく様子を見守ることができるというのは、理学療法士としての最大の喜びとも言えるでしょう。
患者さん自身も回復していく様子を実感し、その喜びを分かち合うことができるというのも魅力です。
患者さん自身に「早くスムーズに動けるようになりたい」「早く○○の動作ができるようになりたい」という強い気持ちがある場合、その喜びも倍増することでしょう。
自分自身の成長を実感
理学療法士になりたての頃は、どう対応すれば良いか分からなかったり、思うように立ち振る舞えなかったりと、落ち込むことが多くあったという方も少なくないでしょう。
しかし、ある程度経験を重ね、新米の頃よりも患者さんへの対応が柔軟に行えるようになったり、自身の対応にも自信が持てるようになったりすると、効率的に仕事を進めることできます。
患者さんと向き合う回数を重ねることで、経験も積み重ねられ、自身での成長も少しずつ感じることができるようになるでしょう。
同期・同僚とチームで切磋琢磨
理学療法士の同期や同僚と共に切磋琢磨して、成長していくこともやりがいにつながります。
仲間と共に理学療法士として必要な知識・技術を習得していき、自身でも試行錯誤を繰り返していくことで少しずつ成長していきます。
高め合う関係を築くことができれば、くじけそうになった時でも支え合うこともできるでしょう。
また、「こういった場合どう対応すれば良いのだろう」という疑問が発生した場合、同期・同僚の意見を聞いてみることで解決の糸口が見つかることもあります。
同じ苦労を乗り越えていくことで「共に成長している」と実感ができ、理学療法士としてのやりがいを強く感じることもできるでしょう。
患者さん、職場のコミュニケーション
理学療法士として忘れてはならないことは、「患者さんと積極的にコミュニケーションをとること」です。
「人とのコミュニケーションが楽しい」「人の気持ちや意見を聞くのが好き」という方の場合、患者さんや職場での同期・同僚・先輩・後輩とのコミュニケーションをとること自体がやりがいにつながることもあります。
コミュニケーションの内容としては治療やリハビリに関することだけでなく、これまでの人生経験や仕事の話など、患者さん自身のことについて訪ねてみるのも良いかもしれません。
自身が知らない分野のことを聞くことで、刺激を受けることもできるでしょう。
職場別のやりがいと魅力を感じる場面
こちらでは、職場別のやりがいと魅力を感じる場面についてご紹介します。
病院
病院に勤務する理学療法士は、患者さん一人ひとりの体調に合わせてリハビリのプランを作成し、計画的に進める必要があります。
リハビリを計画的に進めることで患者さんの体調が回復し、患者さんを元気に退院させることができた時、大きなやりがいを感じます。
また病院はスタッフが多く、研修や資格取得に関してのサポートが手厚い傾向にあるため安心です。
理学療法士以外の職種の人とも意見やアドバイスを交換する機会もあり、知識を広げたり共有したりといったことができるのも魅力です。
クリニック
クリニックに勤務する理学療法士は診療分野が明確に分けられているため、担当する患者さんの症状を専門的に対応できます。
一人ひとりの患者さんの症状・状態により深く関わることで、専門分野への知識や経験をより深く習得できます。
児童福祉施設
児童福祉施設に勤務する理学療法士は、小学生~高校生までの子どもに加え、障がいを抱えた子どもなど幅広く対応します。
「自分の気持ちを表現するのが苦手」「一生懸命説明しても相手に上手く伝わらない」という子どもにも時間をかけてしっかりと向き合い、寄り添いながら治療を行います。
子どもたちの心からの笑顔を取り戻すことができた時は、大きなやりがいを感じることでしょう。
介護福祉施設
介護福祉施設に勤務している理学療法士は、症状が慢性化しており長期の治療を必要としている患者さんが多いため、一人ひとりの患者さんと長くじっくりと向き合うことができます。
患者さんの症状を長期的に見守り、改善していくことがやりがいにつながるでしょう。
おわりに
本記事では、理学療法士のやりがいと魅力についてご紹介しました。
理学療法士は、「リハビリのプロ」でもあります。
患者さんの人生に影響を与え、人の役に立つ喜びを感じられる、非常にやりがいの大きな職業だと言えるでしょう。